FORECAST.ETS.STAT関数 指数平滑法を利用して予測する場合の各種統計値を返す
関数名 | FORECAST.ETS.STAT |
分類 | 統計 |
説明 | 指数平滑法を利用して予測する場合の各種統計値を返す |
バージョン | 2016 (関数が導入されたExcelのバージョンです。これより前バージョンのExcelでは利用できません。) |
カテゴリ | Excel関数一覧 |
ここでの解説は、特に説明がない限り、Excelをインストールし、初期設定のまま使用した場合の動作を基に解説しています。
書式
FORECAST.ETS.STAT(値1, タイムライン2, 統計の種類3, [季節性]4, [データコンプリート]5, [集計]6)
1 - 値 ----- 値は履歴値で、次のポイントの予測対象です。
2 - タイムライン ----- 数値データの独立した配列または範囲を指定します。
3 - 統計の種類 ----- 計算された予測に対して返される統計を指定します。
指定できる値は次の通りです。
- 統計の種類方法説明
- 1αパラメーター基準値パラメーターを返します。値を大きくすると、最近のデータ要素の重みが大きくなります。
- 2βパラメーター傾向値パラメーターを返します。値を大きくすると、最近の傾向の重みが大きくなります。
- 3γパラメーター季節性の値パラメーターを返します。値を大きくすると、最近の季節の重みが大きくなります。
- 4MASEメトリック平均絶対スケーリング誤差メトリックを返します。予測精度の測定です。
- 5SMAPEメトリック対称平均絶対割合誤差メトリックを返します。割合誤差に基づく精度測定です。
- 6MAEメトリック対称平均絶対割合誤差メトリックを返します。割合誤差に基づく精度測定です。
- 7RMSEメトリック二乗平均二乗エラー メトリックを返します。予測値と観測値の差異の測定です。
- 8検出されたステップサイズ履歴タイムラインで検出されたステップ サイズを返します。
4 - [季節性] ----- (省略可) 省略するか、「1」を指定すると、予測目的で季節性を自動的に検出します。「0」を指定すると、季節性がないことを意味します。
5 - [データコンプリート] ----- (省略可) 省略するか、「1」を指定すると、隣接ポイントの平均となるように不足ポイントを埋めて、不足ポイントを補間します。「0」を指定すると不足ポイントを0とします。全体の30%までは不足ポイントの補間が行われます。
6 - [集計] ----- (省略可) 同じタイムスタンプを持つ複数の値を集計する方法を指定します。省略した場合は集計を行いません。
指定できる値は次の通りです。
- 集計方法
- 1平均(AVERAGE)
- 2数値の個数(COUNT)
- 3データの個数(COUNTA)
- 4最大値(MAX)
- 5中央値(MEDIAN)
- 6最小値(MIN)
- 7合計(SUM)
解説
例えば、セルに図の様な値が入力されているとします。
「=FORECAST.ETS.STAT(B2:B13,A2:A13,4)」を入力します。
指数三重平滑化(ETS)アルゴリズムのAAAバージョンを使用して、2019年から2022年の売上高の値に基づき予測する場合の、平均絶対スケーリング誤差メトリックが求められます。
メモ
FORECAST.ETS.STAT は FORECAST Exponential Smoothing ,Triple STATistic
関連する関数
FORECAST、FORECAST.LINEAR、FORECAST.ETS、FORECAST.ETS.CONFINT、FORECAST.ETS.SEASONALITY